大人の趣味として静かな人気のお城巡り
少し前に「歴女」として歴史に関する建築物や遺跡を巡ることを趣味にしている女性がブームになりました。
現在はややブームの波は静かになったようですが、ゲームやアニメから興味を持って有名な刀剣を見に行く人が急増するなど歴史関連の名品・名所には定期的に一定のニーズがあるようです。
一方で一過性のブームとしてではなく、昔からの大人の趣味として長く続けられてきているものに「お城巡り」があります。
お城巡りは有名作家さんやライターさんが自分の旅レポやおすすめのお城について書籍を何冊も出している、非常に奥深く見どころが多いものです。
定年後の趣味として旅行を兼ねて全国のお城を巡るというツアーも旅行代理店から提供されており、これから始めるという人にとっても間口の広い環境が整えられています。
戦国時代や江戸時代にかけて各地に数多く作られてきた日本の城塞はそれ自体が一つの建築作品のようでただ眺めるだけでも十分楽しいのですが、少し詳しく勉強をしてそのお城にはどういった工夫や特長があるかや、歴史的にどのような役割をしてきたかがわかるとますます楽しみが広がります。
ひとりでかつての姿を想像する楽しみ
お城巡りは誰かと一緒に行くのもよいですが、一人で出かけることも大変おすすめです。
というのもお城巡りの醍醐味は美術作品や自然風景と異なり、その背後に様々な人間のドラマが存在しているからです。
かつてそのお城にどういった人たちがいてそこでどんな生活をしてきたかといったことや、この城を外部から攻めようとする兵隊はどんなことを思っていたかといったような想像を加えることでまた見え方も変わってきます。
ひとりでじっくりとお城のまわりや内部を散策してみることでそうした想像力も膨らみます。
現在全国にはたくさんのお城がありますが、現存しているお城はかつて存在していたお城の数のうちのほんのわずかであり、中には石垣だけになっていたりするところも多くあります。
知らずに通りかかればそこにあるのはただの石ですが、歴史を知って散策をするならばそれは立派な遺跡となります。
実際お城巡りのマニアになってくると、立派な天守閣まで残されているような巨大な城よりも、山奥にひっそりと土壁のみが残っているような城跡の方が楽しいと感じてくるようです。
もっともこれから始めるという人ならいきなりマニアックなところから入るよりも、保存状態がよい大きな城から始めてみるほうがおすすめです。
天守閣まで現存しているお城は全国にわずかで、弘前や松本、犬山などが12箇所が挙げられます。
まずこの12箇所制覇から入ってみるというのがお城巡りの定番です。