一人で登山をするときに気をつけたいこと
「山ガール」という言葉も既に懐かしい響きを帯びるものになってしまいましたが、登山を趣味とする人の数は決して減っているわけではありません。
もともと「山ガール」が注目されるようになったのはマイナスイメージが先であったためで、「登山のなんたるかをわからずにお遊び感覚で出かけている」「必要な装備品よりもおしゃれを優先したふざけた格好をしている」といった手厳しい批判を受けました。
ですが一過性のブームが過ぎたことで、現在では本当に山登りが好きな女性が残りその数を増やしているのが現状です。
批判は反発したくなるような内容ではありますが、実際のところ山に登るという怖さを知らずにスカートやヒールで無計画に山に入る人もいました。
これから一人で山登りをしてみたいと思っているなら、まずはどんなに低い山であっても遭難の危険性があることや、市街地とは全く異なる気候をしているということは理解しておくべきでしょう。
日帰りができる山道であっても、一人で入るなら最低限揃えておきたい装備品として以下のものが挙げられます。
・登山用のウェアや靴
・ザック
・雨具
・水筒
・コンパス
・懐中電灯
・腕時計
・携帯電話
・メモ用の筆記用具
・着火可能なもの(ライターやチャッカマンなど)
・タオル
・食料(非常食何日分かあるとなおよし)
・自分の身分証明書
・ビニール袋
・エマージェンシーシート(保温断熱材の薄いシート)
最初はベテランパーティーに入れてもらうことが望ましい
東京都内在住の人なら、最も気軽に登山体験ができる場所は高尾山でしょう。
高尾山は週末のハイキングとして訪れる人もかなり多く、登山道も整備されて初めての人でも非常に利用がしやすいところです。
正規ルートをそのまま往復するならそれほど時間はかからないのですが、登山そのものに慣れていない人の場合ついつい脇道へ冒険をしたがってしまいます。
山道が危険なのは登山道からちょっと外れただけでいきなり道がなくなってしまったり、周辺の景色から自分の居場所を把握することができなくなってしまうからです。
登山初心者のうちは余計な寄り道をしようとせず、他の登山者の流れから外れないようにしていくということがもっとも大切な安全対策になります。
できることなら初めての登山は一人きりではなく、ベテラン登山者がいるパーティーに加えてもらった方がよいでしょう。
慣れてくると一人でどんどん大きな山に登りたくなってきます。
関東近県だけ見ても大きな登山名所は数多くあるので、そうしたところを制覇したいという気持ちが強くなってきます。
ですがいくら人気の登山道でも急な気候の変化で遭難する可能性があります。
入山前には必ず山行計画書を作って管理事務所に提出し、身近な人に予定を伝えておくようにしてください。